幻水の作家な気分

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第一部  第一章 出立

翌日になりベネラル、クリス、エラナの三人はリクイド城を出立した。
ベネラルは馬に、クリスが馬車の御者を務めエラナは馬車の荷台に乗っていた。
「エラナ、まだ馬には乗れないのか」
「馬に乗れなくて困ることがありませんからね」
過去にベネラルに言われて馬に乗った事があったが、乗りこなせずに馬から何度か落馬したことがある。エラナ自身、転移魔法や飛行魔術が使えることもあり馬で移動する必要性がないため馬に乗ろうと考えていない。
「たしかにそうだが、この先旅をするには必要だと思うが」
「必要なら、誰かと一緒に乗せてもらいますよ。それに私なら一日中飛んでいても苦にはなりませんよ」
「お前がそれでいいなら良いが」
このときクリスが馬車を止めた。
「どうしたクリス」
「村が何者かに襲われているようです」
言われベネラルは直に馬車の前に出る。クリスは、もともと農村の生まれであるので目が良く遠くまで見通すことができる。
「先に行く」
すぐさま馬を走らせる。
「私も行きます。クリスさんはあとから来てください」
エラナはふわりと浮かび上がるとベネラルが駆けて行った方へ飛んでいく。
ベネラルが村へ到着すると、数十人の盗賊が略奪している最中だった。
「このようなリクイド城の近くでやられるとは甘く見られたものだ」
そう言い、ベネラルは槍を構えるとそのまま村に入っていく。
「く、黒騎士」
一人の盗賊がベネラルの姿を見てそう言うと、何人かが振り返る。ベネラルの姿は黒騎士団の特徴である黒い鎧に騎士団の紋章が入ったサーコートを着ている。この国の者ならば知らぬ者がいないといってもよい。
「脅かしやがって、たかが一騎じゃねえか、遠巻きに弓で撃ち殺せ」
黒騎士の強さは彼らも知っている。たかが一騎と言えども並みの戦士では相手にならないが、彼らに正々堂々と戦う気は無い。
「ちっ」
ベネラルは飛んできた弓を槍で叩き落す。並みの騎士には出来ない芸当だがそれでも弓の数が多すぎ切り込む隙が無い。
「雷撃(ライトニング)!」
一人の盗賊が雷に撃たれ倒れる。
「何を遊んでるの」
建物の屋根に立ちエラナが言う。
「ま、魔道師」
盗賊達もエラナに気が付く。黒騎士と魔道師、この二つの組み合わせで盗賊達が一気に不利になる。
「もう来たのか、いいだろう、さっさと片付けよう」
そう言った瞬間、ベネラルは馬を一気に加速させた。ベネラルはこの状態で弓を槍ではじきつつ、一人の盗賊に近づくと一気に一刺しにする。
エラナは盗賊達の中に生まれる恐怖を見逃さなかった。一気に屋根から飛び降りると、一人の盗賊の懐に入ると素手で殴り倒した。一撃、盗賊の腹に入った一撃でその盗賊は完全に気を失っていた。
同時に背後に感じた気配に対して、右の裏拳を叩き込む。
「魔法を使うまでもないわね」
さらに飛んできた矢を左手の二本の指で受け止める。
「やれやれ、お二方とも無茶がお好きのようで」
追いついてきたクリスがフレイルでエラナに弓を打ち込んだ盗賊を殴り倒した。
このとき既に盗賊達は半数までに減っていた。黒騎士、魔道師、戦士の3人が並みの実力ではないことを理解していた。直接戦わない魔道師が魔法を使わずに素手で相手をしてくるのだ。圧倒的なレベル差があるのは明白だった。
「引け!」
盗賊たちは一斉に逃げ出す。
ベネラル達も三人で追っても無駄なのであえて無視した。
「エラナ殿、貴方が直接拳を振るうことも無いでしょうに」
クリスがエラナに近づきそう言う。
「あの程度の相手に魔法で戦う気はありませんよ。それよりもたまには振るわないと腕が落ちてしまいますからね」
エラナは学院の中でもめずらしい魔闘家である。魔戦士は少なくないがそれでも並みの騎士と互角に渡り合えるのはエラナ以外にはいない。
「よいではないか、俺もエラナの拳聖を久しぶりに見せてもらった」
ベネラルも馬から下り、話に入ってくる。
「あの程度で拳聖とよばれましたもね」
ベネラルもエラナが本気で戦っていなかったことは承知しているが、同じく拳で闘うにしても力任せのベネラルと技を駆使するエラナとの違いはある。
「とりあえず、怪我人の手当てを優先させましょう」
彼らが到着して盗賊達を追い払ったとはいえ、かなりの怪我人がいることは確認できた。
「手分けして当る。怪我のひどい者はエラナに任せる」
「ベネラル、何かいやな予感がします。ここからならリクイド城はそう遠くないですから少し兵を連れてきたほうがいいでしょう」
エラナがそう呟く。
「わかった、クリス」
「はい」
「街の警備兵で無事の者がいたらすぐに走らせろ、いなければお前が走ってくれ」
「畏まりました」
クリスは言われ、無事な警備兵を探し出すとすばやく指示を与え走らせた。

夕刻、100名ほどの黒騎士が村に到着した。
「ベネラル様、一隊を率いてまいりました」
率いてきたのはサーディンとブラッサムの二人だった。
「すまんな急に呼び出したりしてな」
「その二人が昼間言ってた二人ですか」
ベネラルに尋ねる。
「ああっ」
「ベネラル卿から話は聞いております。エラナ・フレアと申します」
エラナは二人に挨拶をする。
「あなたがエラナ殿ですか、お噂はお聞きしております」
ブラッサムが答える。
「早速ですが、夜までは休んでいてください。夜間の警備をお願いします」
「夜襲がある可能性があると理解してよろしいのですか」
サーディンが尋ねた。
「間違い無いでしょう。盗賊達を追い払った私達3人が今夜はここにいることは間違い無いと考えるでしょう。それに居なかったとしても彼らには問題ありませんから」
「なるほど、兵をと言ったのはある程度大きな襲撃と読んでのことか」
今度はベネラルが尋ねる。
「いくらなんでもこのまま黙ってはいないでしょう」
「確かに」
エラナは怪我人を見て回る間に見た村の地形を元に黒騎士達に潜伏場所をそれぞれ指示していく。
「卿、エラナ殿は兵を指揮された経験はあるのですか」
指示を出すエラナを見ながらクリスはベネラルに尋ねた。
「直接指揮を取るのははじめてだろうな。だけど戦場を経験していないわけではないな」
「全てが利にかなっている。あれだけ細かく指示できる方は初めて見ます」
「全くだ、あれだけできるなら正式に騎士団に迎えたいぐらいだな」
二人がそう話している間にエラナは指示を終える。
「何をこそこそと話してるのです」
「エラナ、この任務が終わったたら騎士団にこぬか」
ベネラルが仕官を進める。
「今の帝国軍にそれほど魅力は感じません。まぁ、あなたが皇帝になったら考えてもいいですよ」
「第3位継承権は持っているが、それはありえんな」
「いずれ時が進めばわかること、その時に答えはでますよ」
「申し訳ありません」
村人の一人が3人に話しかけてきた。
「なんだ」
「村長が皆様のお食事を準備いたしたので是非とのことです」
「せっかくだ厄介になるか」
「卿に任せますよ」

その日の夜中、日付こそ変わらないが村人も昼間の片付けで疲れはて眠りに入った頃、彼らは来た。
「来ましたか」
村長宅で仮眠を取っていたエラナは目を覚ます。
ベネラルとクリスはまだ気がついた様子は無く、まだ眠っている。
「ベネラル」
呼ばれベネラルは目を覚ます。クリスも同時に目を覚ました。
「来たのか」
「まだ少し先ですけどね」
「まだその気配は感じないが、数はどの程度だ」
「1000〜1500ぐらいでしょう」
「そんなにいるのか」
「それですと村で戦うのは被害が大きくなりませんか」
クリスがそう言う。
「いくら黒騎士団と言えどもこちらは100名ですよ。不利は不利ですよ」
「そうも言っておれまい。撃って出るべきだろう」
「わかりました、サーディン殿とあと20名程度貸してもらいますよ」
「かまわんが、それだけでどうする」
「全軍で行けば、分散された場合、村は無防備になります。ある程度、減らしてきます」
「わかった、すぐに手配しよう」
ベネラルがうなづくと、クリスが行動に移る。
『魔獣召還!』
エラナが術を発動すると、そこに馬と思われるものが出現する。
「乗れるのか」
「馬でなければね」
そう言い、それに跨る。
クリスがサーディンと20名の騎士を連れて戻ってくると、エラナは彼らを率いて村を出立する。
「左右にある草むらにそれぞれ5名ずつ隠れて、私の合図があったら仕掛けてください」
エラナの指示を受け、それぞれ5名が草むらに隠れる。
「サーディン殿は、5名を率いて敵の背後へ回ってください。仕掛けるタイミングは左右から仕掛けてからです」
「わかりました」
サーディンもすぐさま5名を引きつれ、その場を離れる。
「残る者は私とともに正面から当たります。少ししたらそこの草むらまで下がりますのでそれを頭に入れておいて下さい」
「畏まりました」
エラナは5名の騎士とともに、草むらの先まで進むとそこで盗賊団の到着を待った。

しばらく待つと、盗賊団が姿を現した。しかし盗賊団といえども1000名以上となると一軍と変わり無い。
「まさかこちらがこれだけの数だとは思わないでしょう。数がいるような感じを出すため少し派手にやってください」
そう言うと、エラナは腰から自らの剣を抜き、騎士団より少し前に進む。
「随分と大勢でお越しですね」
盗賊団の前に立つとそう言い放つ。
「ほう、これだけの数を一人で相手しようというのかい」
彼らに彼女の後ろに控える5人は見えていなかった。
「できないかどうか実践でお見せいたしましょうか」
「面白い、まずは俺が相手をしてやろう、そのような台詞は俺を倒してから言ってもらおう」
盗賊団の部隊長と思われる一人が出てくる。
「いいでしょう。ならばお相手いたしましょう」
「死ぬ前に名前ぐらい聞いといてやるぜ」
「そうですか、私はエラナ、ラクーン帝国魔道学院・導師エラナ・フレア、参る」
「なに」
エラナの名はすでに帝国全土に知れ渡っている。過去にも何度か盗賊や山賊を相手にしている。しかもたった一人でである。数こそ今回ほどでは無いにしろ、彼らにとっては恐れる名前でもあった。
エラナが、馬を動かしたと同時に、その部隊長だと思われる男の首は宙を舞った。
「かかれ!」
エラナの合図と同時に背後に控えていた騎士達が突撃する。
「いくら私でも一人で相手になどしませんよ」
実際、エラナにはこの程度の数なら一人で相手する自身はあったが、村を守るという意味で全てを同時に相手し、村に被害を出さないことはできない。これがアジトに立てこもった盗賊ならば彼女一人で相手しただろうが。
盗賊達には彼らに突撃した敵の数はわからなかった。
まず夜であること、それに相手が黒騎士であり彼らの鎧が黒く闇夜で分からないことだ。それが彼らに数を混乱させる。
「思ったより数が多いわね。いったん引け、村で迎え撃つ」
敵にも聞こえるように、エラナは引き上げの合図を送る。
それなりの数の仲間が犠牲にはなったが、彼らの数からいけばごくわずかだが盗賊団といえども仲間を殺されて黙っていない。すぐに追撃に入った。
「よし、反転ここで迎え撃つ」
しばらく引くとエラナはすぐに反転させる。
盗賊達が追いつくと同時に左右の草むら隠れていた騎士達が攻撃を仕掛ける。
これもまた、彼らに数の混乱を起こした。さらに時を送れて、背後からサーディンも仕掛けると盗賊団達は完全に混乱を始めた。
「たわいもないわね」
盗賊達は完全に混乱し、中には同士討ちまで始まっていた。
戦いは30分も続かなかった。次第に争う声は聞こえなくなっていく。
『光よ、闇夜を照らしだせ!』
エラナが上空に光を放つと戦場が全て浮かびあがった。
立っているのは、エラナ、サーディンと黒騎士20名だけであった。
「ある程度の数には逃げられたもようですが、幸い村の方に向かったものはいないようです」
「アジトか、生き残っている者がいるならアジトの位置を聞きだしてください」
「畏まりました」
その時になってベネラルが残る騎士の半数を引き連れて戦場に到着した。
「こちらだけで決着がついてしまいました」
たいした事なかったような感じでエラナがそう言う。
「信じられんな」
ベネラルが感嘆する。
「こちらには一人の犠牲も出ていないはずです。申し訳ないですけど私は先に休ませて頂きますので、後をお願いします」
結局、エラナはたった20騎だけで盗賊団1000名を敗走させてしまった。これにおいて、盗賊200名逮捕し、300の遺体を確認した。

翌朝、エラナが目を覚まし起きてくる頃には全てが完了しており、すでにリクイド城より黒騎士団長であるブラネスが黒騎士1000名を率いて到着していた。
「ベネラルより話は聞いた。見事なものだ」
ブラネスはエラナを褒め称える。
「奇襲がうまくいったに過ぎません。兵法からすれば少数で多数を相手にするが間違っていることかは明白です」
「そなたらしい意見といえば意見だな。だが、ぜひその力を帝国の為に役立てて欲しいものだ」
エラナに仕官をするめる。
「それは以前からお断りしている通りです」
「気は変わらぬか。まぁよい、だがこいつだけは受け取ってくれ」
そういい、ブラネスは紋章の入った短剣を差し出す。
「帝国黒騎士団特別査察官ですか」
「持ってれば、何かと役に立つだろう。特に各地を転々とするには」
帝国黒騎士団特別査察官とは、帝国の治安維持の為の警備兵とは別に圧倒的な特別な捜査権をもった査察官で、黒騎士団長のみが任命できる役職である。もともと、貴族や騎士など高位の者まで対象とできる。
「私などに渡してもよろしいのですか」
「そなたのフレア家は帝室の血筋を引く一族、何の問題もあるまい」
「それを知っているのはごく一部でしょう」
「確かにな、だがこの先の領土は今だ持ってフレア公爵家の領土である事は間違い無いのだぞ」
「領主であるのは私の曽祖父の頃で、それ以後は継承していないでしょう」
フレア公爵家は、エラナの曽祖父が当時の皇帝の弟として分家として生まれた一族だが、曽祖父は帝室の混乱を考えあえてそれを一代だけで継承しなかったが、フレア家は爵位のみを捨てたが名前だけは今も継承している。
「確かに、現状ではその地は私が管理しておるが、私はそなたが納めてもらいたいと思っておるよ」
現皇帝の弟であるブラネスが今は管理しているが、いずれはフレア公爵家の領土と名を継承する対象とされているが、血筋が途絶えたわけではないため、ブラネスはそれを拒んでいる。
「領土に関してはそれに値する功績を上げたわけではありませんから、遠慮させていただきます。いずれは考えさせて頂きます」
「ベネラルとの今回の任務、それの報酬と考えている」
「わかりました」
それにはエラナは素直にそう答えた。
「エラナ殿、出立の準備ができました」
クリスがエラナを呼びに来た。
「今からなら夕刻にはハーパリン公爵領には到着できそうですね」
「ハーパリン公爵領に行くのか」
「ええ、公爵の嫡子ラルク殿に司祭として今回、同行をお願いしようと思いまして」
「ラルクか、確かに優秀だとは聞いている。必要なら私から一筆したためるぞ」
「それには及びませんよ。説得する自身はありますゆえ」
「ならば何も言うまい」
「それでは失礼します」

ベネラル、クリス、エラナの3人は夕刻、ハーパリン公爵領に到着した。
「リクイド城黒騎士団長ブラネスが嫡子、黒騎士団が部隊長ベネラルが参ったとお伝え願いたい」
門番にそう伝える。
「畏まりました。少々お待ちください」
暫くして門番は戻ると、ベネラル達を城内へ案内する。
「ジェランズ・ハーパリン大司教、お久しぶりです」
「久しぶりだな卿」
「お初にお目にかかります。ラクーン魔道学院が導師エラナ・フレアと申します」
エラナも礼にのっとり挨拶をする。
「そなたがエラナ殿か、噂は聞いておるが、その方ら二人が一緒に行動しておるということは何かあったのか」
大司教は、すぐにそれを察知する。
「初代皇帝王妃で学院創設者でもあるエラナ・アルスタークが数々の魔物を封印をしたことはご存知ですか」
エラナが切り出す。
「いくつかはな、中にはかなり危険なものも含まれていたと聞いておる」
「エラグラスという名前に心当たりはありますか」
「エラグラスか、聞いた事はあるな。確かその名の付いた剣が帝室にあったような覚えもある」
「封印したはずのエラグラスに卵が残っておりそれが孵化しました」
「なんと」
「大司教、これはまだごく一部のものしか知らないゆえご内密にお願いします。混乱が生じます」
ベネラルが口を挟む。
「わかった。それで、私に何を求める」
「爵下のご嫡子であるラルク殿にご同行をお願いしたくて参りました。私もある程度の治癒魔法等は扱えますが、それを得意としているわけでもありませんし、あと何人かの同行を予定していますゆえ、私だけではと思いの上にお願いに参じました」
「なるほど、誰でも良いラルクを呼んで参れ」
扉の外に控えている使用人に言うと、すぐにその者が立ち去るのがわかる。
暫くして、部屋の扉を叩き青年が入ってくる。
「父上、お呼びでしょうか」
まだ若い少年だが、物腰もしっかりしており12歳とは思えないほどである。 「ベネラル卿に同行し任務の手助けをしてあげなさい」
「畏まりました」
「出立は明日の朝で良かろう、ベネラル卿たちも卿はくつろいで行かれるといいでしょう」
「有難う御座います」
エラナが礼を述べる。
「ラルク、彼らに部屋を準備してやれ」
「わかりました」

夕食が終わりエラナは一人、城のベランダに立っていた。
「今回の件で、時は確実に動き出す。私もそろそろ覚悟を決める必要がありそうね」
一人そうつぶやき、その手に長い尺杖を呼び出す。
『闇夜に浮かぶ星々よ、我が呼び声に答え我にその未来を見せよ』
エラナが尺杖を振るうと、エラナを光が包み込む。
(変わらぬか)
「星見か、初めて見させてもらったな」
「爵下」
声をかけてきたのは大司教だった。
「星見は失われて久しいと聞いておったが、まだおったのだな」
「星見の血筋は失われているわけではありませんからね、ただその星の声を聞くことができるものがいなくなっただけですよ」
「なるほど」
「星見の血筋を持つのは、古代神の血筋を引くといわれている血筋だけ、神皇・法皇・魔皇の血筋ならその力はあるはずです。もっとも血が薄れていてよほど濃くなければできないだけですけど」
「聞いた事はあるが、では、そなたは何の血筋なのだ」
「そういえば、爵下もその血筋を引いておりますね」
「なっ、なぜそれを」
「血の濃い私にはおおよそ見分けることができますよ、人は必ず生気というオーラを持っています。それを見れば判断が付きます。ちなみに爵下は神皇の血を引いておられますね」
「確かに」
「ちなみに法皇の血筋を引いているのが帝国王家です。私はその法皇の血筋です」
「するとそなたは帝室の一族か」
「分家で爵位を放棄してますから、一族にはなりませんが、血は間違いありません」
「エラナ・フレア・・・そうか、フレア公爵家か」
「エラナ・フォン・セレネイド・アルスターク・フレアが私の本当の名前です」
「なぜ、私にそれを」
「あなたのご嫡子ラルク殿ですが、かなり神皇の血を濃く受け継いでますね」
「ラルクか、確かに我が一族ここ数代でもかなりの実力は持っている」
「今はまだ使えないでしょうが、おそらく神皇の力を行使することもできるようになるでしょう。もともと神皇の血筋はヴィズダム聖王国の王家ですけど、爵下の一族は聖王国建国前に別れた分家のようですけど」
「そこまでわかるのか」
「学院では歴史も選考してましたからね」
『闇夜を照らし出す光よ、我が声を聞き届き裁きを与えよ』
エラナは突如魔法の詠唱に入る。
「最強攻撃浄化魔法(ホーリー・ブレス)!」
とてつもない力が一瞬にしてエラナに集まると同時に、エラナはそれを虚空に向かって打ち出す。
「ぎゃぁぁぁっ」
その光の中で何かが絶命した。
「なっ」
大司教には二つの驚きがあった。何者かわからぬが裁きを受ける悪しき存在がそこにあったこと、そして司祭の最高位の魔法である最強攻撃浄化魔法(ホーリー・ブレス)を魔導師であるエラナが使ったことだった。
「エラグラスの手ごまですか、どやら力あるものに対して監視を出しているようですね。これでエラグラスは私を敵として見てくれるでしょう。エラグラスを引き出すには都合がいいですね」
「もしかして、そなただけで倒すだけの自信はあるのではないか」
「ありますよ、かって初代帝国王妃エラナ・アルスタークは封印することしかできませんでしたけど、法皇の力を行使できる私なら倒すことはできると思います。ただ、今回の件は私だけで解決すれば帝国は私の扱いに困ることでしょう」
「そなたの扱いか、初代帝王妃を越える大魔道師を証明する事になるということか」
「そうです。まずは間違いなく私のフレア公爵家としての立場を保障、帝国魔道学院長、帝国宮廷魔術師、同時に王位継承権が発生してきますからね」
「血筋がはっきりしている以上、そうなるだろうな」
「まだ15歳の私がそれだけの権力を手にすれば快く思わない者も多いでしょう。それにかっての帝国の領土を取り戻そうと考える者も出て来るでしょう」
「経済は混乱し破綻するか」
「帝国宮廷司祭アルウスにとっては私を快く思ってくれないでしょうから、内部紛争になりうるでしょうね」
「今の帝国は良くは思わん。私は変革を望むがな」
「それには私だけではどうすることもできませんよ。今は少しでも帝国内での立場を持つものを増やしていくしかありませんよ」
「なるほど、それでベネラル卿やラルクが対象か」
「はい、私はベネラルを中心に考えています」
「わかった、そういうことならば私もできる限りの協力を約束しよう」
「有難う御座います」

翌朝、朝早くベネラルは出立の準備を終えた。
「まずはリクイド城へ戻りその後、フォルク師の元へ行くが準等か」
「必要なら私の魔法でフォルク師の元まで一気に転移させることができますよ」
エラナが提案する。
「エラナ、何人と考えている」
ベネラルが尋ねる。
「あと一人おれば十分だと思いますよ。多くても行動するのに制約を受けてきます。少数精鋭で行動するべきでしょう」
「わかったエラナ、師の元まで頼む」
「わかりました。それでは爵下、失礼いたします」
「気をつけてな」
エラナはうなずくと同時に魔法の詠唱に入る。
『時と時間を越え、我が望む地に誘え!』
エラナの術が発動し、その次の瞬間には彼らは森の中に立っていた。
「この地に立ちいるは何者か」
しばらく森を進むと声が聞こえた。
「あなたがフォルクの新しい弟子ですか、ちょうどいいですね。少し相手させてもらいましょうか」
そういいエラナは腰の剣を抜く。
「エラナ」
ベネラルが静止させようとするが、すでにエラナは動いていた。
声の主はかなり若い、見た目ならばよくいる村娘のような感じを受けるが、彼女は短い槍を手にしていた。
「速い」
ベネラルは彼女の動きを見てそうもらす。
エラナも魔道師とはいえ、剣の動きは並みの騎士以上の実力の持ち主だがそのエラナの剣を彼女は的確に受け止めていた。
「こちらから行かせてもらいますよ」
そう言うと、彼女の体がいくつもに見えはじめる。
「フォルク流剣術風技か」
エラナはそのスピードから繰り出される攻撃を的確に回避していく。
「同じ風技どうしの戦いか」
エラナも使うのは風技である。
『フォルク流剣術風技奥義・回転剣舞!』
同時だった、二人が同じタイミングで技を放つ。
結果、打ち勝ったのはエラナだった。最後の瞬間、エラナは魔法で瞬時に彼女の背後へ回ったのだ。
「そこまでだ」
いつの間にか、そこに大柄な男が立っていた。
「お久しぶりです」
エラナが挨拶をする。
「今のはある意味剣術勝負としては反則技だぞ」
「私が貴方から剣術を学んだのは魔道と組み合わせる魔道剣術を完成させるためですからね」
「で、ベネラル、この俺に今更なんの用だ」
「師でなく、師の新しい弟子に興味があってな」
「ラクレーナをか」
「ええ」
答えたのはエラナだった。
「勝手にしろ、俺に用がないなら、直接本人と話せ」
それだけ言うとフォルクはさっさとその場を後にする。
「ラクレーナさん、先ほどは手荒く申し訳ありませんでした。エラナ・フレアと申します」
「こちらも一応、お話は聞いておりました。私の兄弟子と私はどれだけの差があるのかを実感したかったものでしたから」
「それでどうでした」
「まだまだ未熟ですね。まだまだ鍛える必要があるようです」
「まぁよい、それでラクレーナと申したな。俺はベネラルだ」
「それではあなたが兄上と同期だという」
「兄上?」
「フェルドの妹でラクレーナ・アルシードと申します」
「妹はいるとは聞いていたが、生き別れて行方知れずと聞いていたが」
「師に保護を受けて、少し前まで別の所で生活していました。兄のことを聞いたのは最近の事です」
「そうか」
「ラクレーナさん、私達は任務で動いています。ただ人手が足らないのであなたに同行してもらいたくて来ています」
「かまいませんよ。修行の一環としてになりますが、それでよろしければ」
ラクレーナはすんなりと承諾する。
「すまんな。フェルドとは会ったのか」
「いいえ、会ってはおりませんが無事なのがわかればそれで十分です。それに暫くしたら聖王都へ行くつもりでしたから」
「この任務が終われば、それだけの実力は手に入れれよう」
「よろしくお願いします」
「そうするとあなたは天馬騎士団になるのですか」
「はい、連れてはいきませんが私が乗ることのできる天馬はこの先の山におります」
「野生の天馬ですか」
エラナがそう尋ねる。 「はい」
聖王国には天馬騎士団があるが、そのすべてが飼育された天馬で野生の天馬はいない。もともと警戒心が強いため、幼い頃から育てるのが通例となっているが、極まれに野生の天馬に認められるものもいる。ただ、ここ何百年の間に認められた者はいなかった。
「これからすぐにでも出立することはできますか」
「30分ほどお待ちいただければ準備いたします」
「では少し待たせてもらうわ」
そう言うと、小屋の方でまき割りを始めた師に向かって手ごろな石を投げつける。
「何のつもりだエラナ」
何事も無いように石をかわすとそう怒鳴るように言う。
「なにもせずに待っているのも退屈ですので、久しぶりに手合わせ願えますか」
「その性格は直らんようだな。手加減などせんぞ」
「構いませんよ」
そう言うとエラナは剣を抜く。一方のフォルクは薪割りの斧を構える。
「いきます」
そう言うと、ゆっくりした動きでフォルクの周りを回りだし、その姿は1人が2人と増えていく。
「流水の動き、お前の一番得意な技か」
『フォルク流剣術風技秘奥義・閃光裂風剣舞!』
無数の斬撃を打ち込むフォルク流剣術で最も高速で、なおかつ突進技ゆえ回避はほぼ不可能。
『閃光裂風剣舞!』
エラナと同じ技をフォルクも打ち返す。しかも薪割りの斧であるが、倒れたのはエラナのほうだった。
「お前の動きは捉えないとしても、攻撃に入る一瞬を見逃す俺ではない」
フォルクは振り返りそう言う。
「まさか全弾防がれるとは思いませんでした」
ゆっくり起き上がりながらそう言う。
「まだお前達に負けるつもりはないが、だが剣でこの斧をここまでしてしまうとはたいしたもんだ」
そう言い、ほとんど砕けた斧を見せる。薪割りの斧には戦闘用の斧ほどの強度はないが、いかなる武器であろうと使いこなすフォルクが剣王とよばれる由縁でもある。
「私のほうもこれ以上どうしようもありませんね。これでもかなり魔法で強化しておいたのですけれどね」
エラナもほとんど砕けた剣を見せる。
「これで俺は薪が割れなくなった。ラクレーナが来るまでできるだけ割っておいてくれよ」
そう言いフォルクは小屋の中へ入っていく。
「斧もなしで割れか」
「こうすればいいんですよ」
エラナはそう言い、左手をかざすと何十本かの薪が宙に浮かび上がる。
『斬!』
一瞬にして薪は4つに割れ地面に落ちる。
「インチキだな」
ベネラルがそう呟く。
「薪を1つ1つ割るなんて魔導師の私がすることじゃないわ」
長い糸を手にそう言うが、糸はまるで生きているかのようにくねくねと動いていた。
「糸に魔力を通しそれを自在に操るのですか」
ラルクが尋ねる。
「私の魔力を通した糸は鉄以上の強度と刀以上の鋭さを持ちますからね。必要ならこれで相手に気がつかれずに相手の首を取ることもできますよ」
そう言いながら、数十本の糸を操ってみせる。
「暗殺業でも始めるつもりか」
「斬鉄まではできませんし、コントロールしている間こちも動きが取りづらくなりますからよほど実力差がある相手でないかぎりは使えませんし、糸は一度魔力を通すと二度は使えませんから経済的でもありません」
そう言いエラナが糸の制御を解くと糸はぼろぼろになって崩れ去る。
「不便なもんだな」
「まぁ、いざとなればこんなこともできますが」
そう言い、魔力で糸を生み出す。
「物質化能力、魔力を物質化できる者がいるとは聞いたことがありましたが、エラナさんはそんな力まで」
「並みの攻撃呪文より魔力消費がはげしいから、かなりの魔力キャパシティーがなければ使えませんからね。私が得意なのはこちらですけどね」
そう言い、糸は剣へと姿を変える。
「お前がフォルク師に弟子入りしたのはその為か」
「いくら物質化できたとしても剣術の使えないものが振るったところでその力は発揮できませんからね」
「たしかに当たらなければ意味はないからな」
エラナ達が話をしていると出立の準備を終えたラクレーナが出てきた。
「お待たせいたしました」
ラクレーナは革鎧にマントといったかなり軽装で、腰に短剣と手に少し短めの槍を手にしていた。
「じゃ、行きましょうか」
「さし当たってどこへ向かいますか」
クリスが尋ねる。
「さしあたってはリスタール城ね」
エラナが答える。
「何かあてがあるのか」
ベネラルが尋ねる。
「ありませんよ。まずは私の新しい剣を準備させて欲しいわ」
「そう言うことか。まぁいいだろう。リスタール城ならそれなりのものが手にはいるだろう」
「で、リスタール城へはどうやって」
ラルクが尋ねる。
「ラクレーナはまだ馬がないわね。それも手に入れたほうがよさそうね。さし当たって、5人と2馬と馬車が1台ですか。そのぐらいならまだ何とかなりますね」
そう言い、エラナは魔法の詠唱に入る。
『時と時間を越え、我が望む地に誘え!』
エラナの術が発動し、その次の瞬間にはリスタール城の前に到着した。
「ふぅ、さすがにこれ以上は契約地点でないと厳しいわね」
「すべてを頼るわけにはいかんな。一応聞いておくがその契約地点はどれだけあるのだ」
「帝都ラクーンの学院の私の部屋、私の公爵領の庭、リクイド城、リスタール城、フォルク師の小屋ぐらいね。2・3人程度なら行った事のある街ならいけなくもないですよ。単独でよければ公国領の端の村や町にだって飛べますよ。どちらにせよ、行った事のない場所には飛べません。あとは単独でしかできませんけど、特定個人の付近に飛ぶこともできますが、よほど親しい者以外は難しいですけどね」
「とりあえず、城へ入りませんと」
クリスがそう言う。
「そうだな」
基本的に城門の出入りは自由だが、まったくチェックがないわけでもないが、黒騎士であるベネラルがいることで何の咎めをうけることもない。
「これからどうします」
クリスが尋ねた。
「私は先に剣を買いに行きますが、その後はここの図書館を見てまわろうと思います。この城は先のレスティア帝国からの城ですから古い書ものこってるでしょう」
「それは一理ありますね。ですが、それほど前の書を簡単に閲覧できますか」
ラルクが尋ねる。
「学院の導師である私の名前を出せばなんとかなるでしょう。ただその頃の文字となると私しか読めないかもしれませんね」
「こいつと同じような文字か」
そう言い、エラグラスの書物を出す。
「その時代ぐらいの文字でしたら読めなくはありませんよ」
ラルクがそう言う。
「少し見せていただけますか」
そうラクレーナが言い、ベネラルから書物を受け取り、書に目を通していく。
「その様子だと読めているようね」
「ええ、初めて見る文字なのですが、理解できます」
「野生の天馬といい、古代文字が読めるとなると貴方も古代種の血筋を引いているのかもしれませんね」
「そう言われてみれば、フェルドも竜と意思を疎通でくる力を持っていたな」
ベネラルがそう言う。
「どちらにせよ、数日はここに滞在することになりそうですね。私は宿を探してきましょう」
クリスが申し出る。
「ではそれぞれ動くとして、夕刻にはこの先の広場で集合するとしよう」
「エラナさん、私もご一緒させてもらってもよろしいですか」
「構わないわよ」
「私は神殿のほうで調べてみます」
ラルクがそう言う。
「俺は太守を尋ねて城内の書物も閲覧できるよう頼んでみる」
「では夕刻に広場で」

エラナとラクレーナは、ベネラル達と別れると裏通りを歩いていた。
「エラナさん、武器屋へいかれるのではなかったのですか」
「そんな他人行儀な呼び方をしなくてもいいわよ」
「わかりましたエラナ、では私のこともレーナと呼んでください」
「わかったわ」
「で、どうしますか。こういう場合ですけど」
「この場合、無駄な騒ぎを起こしてもしょうがないですから、逃げましょう」
そう言い、エラナはいきなり走り出す。ラクレーナもそれに続く。
しばらくしてエラナは走るのをやめた。
「もうついてきていないようですね」
「みたいね、だけどさすがね。私の走りについてこれたのは貴方が始めてよ」
「そうですか、で、何者ですか」
ラクレーナは率直に尋ねる。
「おそらくエラグラスの手ごまの一人でしょう。昨夜、エラグラスの偵察の1人を私が倒したから監視のためでしょう」
「では、すでにマークされているのですか」
「倒してもどうせ別の者が来るだけでしょうから、同じ一人の方がこちらも相手を監視できますからね」
「たしかに一理ありますね」
そのままエラナとラクレーナは武器屋へ向かった。
「剣を何本か見せてもらえますか」
「そのローブ、導師様とお見受けしますが貴女がお使いに」
店主はそう尋ねる。
「ショートソードぐらいがいいわね」
「かしこまりました」
そう言い、店主は数本の剣を並べるとエラナはそれを手にしてみる。
「珍しいですね。刀ですか」
ラクレーナはそう言い、展示されている刀を手にする。
「かなり前に手に入れたものなんだが、剣とは扱い方が違うからなかなか売れずにいるんだがな」
「その割には曇り一つありませんね」
「レーナ、少し見せて」
エラナはラクレーナから刀を受け取る。
「相当な刀匠が作ったものね。微量だけど魔力を感じるわ。いくらで譲ってもらえますか」
「俺が買ったのが金貨5枚だ、それで構わんよ」
「じゃ、あとそれとそのショートソードを2本貰うわ」
「全部で金貨6枚、それでどうだ」
店主がそう言うと、エラナは金貨6枚をカウンターの上に置いた。
「レーナ、これは貴女が使うといいでしょう」
そう言い、刀を渡す。
「こんな高価な物を、よろしいのですか」
普通の市民が1ヶ月の賃金がおおよそ金貨2枚、金貨5枚が途方もない金額でないにしろ、高価であることに間違いはない。
「私が使うより貴女が使ったほうがいいでしょう」
「ありがとうございます」
「ついでにもう一軒、行きたいところがあるので付き合ってください」
「はい」
そう言い、次にエラナが向かったのは一軒の魔法ショップだった。
いくつかの宝石と魔法薬などを注文すると、店主が奥から持ってきた。
「全部でいくら?」
「32枚ってところですが、30枚でいいですよ」
「ありがとう」
そう言い、エラナは金貨30枚を支払った。
魔導師は比較的、研究などにかなりの費用が必要になる。普通の市民なら数年分の賃金であるとしてもエラナにとってはそれほど高価な感覚はない。ちなみにエラナが導師として学院から貰える褒章が年間金貨300枚、普通の市民で金貨24枚程度と考えると途方もない金額である。それ以外にもエラナは冒険者家業を行っている分もある。さらに、エラナが持つ魔力付与者として貴族の依頼で行う褒賞は年間2000枚以上、年収は金貨2500枚を超える。
帝国騎士団長クラスで年収が金貨100枚程度、帝国宰相で金貨300枚と考えるとエラナの年収はかなりのものであることがわかるだろう。だが、学院導師が帝国宰相と同等の賃金であることは意外と知られていない。

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